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ニュースリリース

2016年08月16日

『エスネットワークス人事労務通信2016年8月号』を掲載致しました。

育児休業取得者の割合と男性の育休取得で受給できる新設助成金

 

◆男女別の育児休業取得率は?

厚生労働省から「平成27年度 雇用均等基本調査」の結果が公表され、育児休業の取得者割合(取得率)が明らかになりました。

これによると、平成27年度に育児休業を取得した女性の割合(平成25 年10 月1日から平成26 年9月30 日までに在職中に出産した女性のうち、平成27 年10 月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む)の割合)は81.5%(前年度86.6%)、同じく男性の割合(同期間中に配偶者が出産した男性のうち、育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む)の割合)は2.65%(同2.30%)となり、男性の取得率は平成8年度の調査開始以来過去最高となったそうです。

女性の取得率は平成20年(90.6%)をピークに伸び悩んでおり、ここ9年では最低の割合となりました。

 

◆男性の取得率は過去最高。しかし…

男性の取得率は調査開始以来「過去最高」となりましたが、政府が目標として掲げる「2020年度に13%」には程遠い数字となっています。

何らかの抜本的な対策が講じられない限り、2020年までに取得率を13%に引き上げることは不可能と言えるでしょう。

 

◆今年度から新設された助成金

そんな状況の中、「両立支援等助成金」の1つとして、男性労働者に一定の育児休業を取得させた事業主に助成を行う「出生時両立支援助成金」が今年度から新設されました。

支給対象となるのは、子の出生後8週間以内に開始する連続14日以上(中小企業は連続5日以上)の育児休業(1年度につき1人まで)であり、過去3年以内に男性の育児休業取得者が出ている事業主は対象外となります。

支給額は、中小企業では1人目が60万円(2人目以降 15万円)、大企業では1人目が30万円(2人目以降15万円)となっています。

男性従業員のご家庭にお子さんが産まれる予定がある場合、申請を検討してみてはいかがでしょうか。

 

人手不足が進む介護事業所における職員の不満の内容は?

 

◆介護職員も家族の介護に追われている

8月上旬に公益財団法人介護労働安定センターが公表した平成27年度「介護労働実態調査」により、両親ら家族の介護のために離職した従業員がいた介護事業所が約4分の1に上ることがわかりました。

調査は昨年10月、介護に関わる1万7,643事業所と介護現場で働く5万2,929人を対象に実施され、事業所の51%、従業員の41.3%が回答しました。

 

◆事業所の回答では「従業員不足」が6割超

事業所へのアンケートでは、従業員が不足していると回答したのは61.3%で、前年より2%増えました。

その原因は「採用が困難」が70.8%でトップ、さらにその理由として多かったのが「賃金が低い」(57.4%)、「仕事がきつい」(48.3%)、「社会的評価が低い」(40.8%)の順でした。

労働者の平均賃金(月給の者)は21万7,753円で、前年より2,676円のアップとなりました。

また、「過去3年間に介護を理由に退職した従業員がいた」と答えた事業所は23.5%に上り、介護事業所においても「介護離職」が進んでいる現状が明らかになっています

 

◆従業員の不満は「人手が足りない」「賃金が低い」が多数

従業員に対する調査では、仕事を選んだ理由として「働きがいのある仕事だから」が52.2%(前年比マイナス0.4%)、「資格・技能が活かせるから」が35.8%(同マイナス0.4%)でした。

労働条件等に対する不満では、「人手が足りない」が前年より2.6%増えて50.9%で最も多く、次いで「仕事内容の割に賃金が低い」が42.3%、「有給休暇が取りにくい」が34.6%と、介護労働の現状を如実に示す数字となりました。

一方、仕事や勤務先に対する希望では「今の仕事を続けたい」が65.5%、「今の勤務先で働き続けたい」が57.5%という結果でした。

 

◆政府の取組みは?

政府は、「一億総活躍プラン」の中で「介護離職ゼロ」に向けた取組みとして、介護人材の処遇改善や人材育成、介護休業の取得促進などを掲げていますが、上記の調査実態からも、より具体的で明確な対策が求められると言えるでしょう。

 

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